Part.9 大谷家直伝「平鍋レシピ」

ちょこっとお邪魔工房探訪

工房探訪に続き、大谷哲也さんの平鍋の魅力を皆様にご紹介したいと思います。

まず一番に伝えたいことは「肩肘張らず、気軽に使ってよし、使えちゃう」ということ。
まっさらの白いお鍋に火を入れることは、何となくドキドキしますよね。
欠けたらどうしよう、焦げ付いて取れなくなったらどうしよう。
私共も、そう思っておりました。ハイ。

今回取材をさせていただき、改めて思い直すことがありました。
「器」や「鍋」は暮らしの道具の一部だということ。
毎日使う道具だからこそ、使いやすく、そして美しく。
使い続けることで他にはない自分の「道具」になる。
焦げ付いても欠けても、それが思い出や景色となって食卓を彩り
自分や家族との歴史を刻んでいく。

少々堅苦しくなってしまいましたが、要はこちらの土鍋

空焚きできるからフライパンみたいに使えるし
鍋っぽく見えないからそのままテーブルに出しても美しいし
土鍋だから冷めにくいし
シンプルだから真夏に使っても暑苦しく見えないし
何ならスイーツも焼けちゃうし
欠けても焦げても素敵だし
何これ万能すぎん?

ということです。

そんなわけで、実際にどんな感じでお使いになられているのか
使っていくうちにどんなふうに変化するのか
焦げ付いた時はどうすればいいのか
皆様気になるところですよね。

というわけで、大谷家の暮らしをちょっぴりご紹介しつつ
使い込まれた平鍋たちやお手入れ方法について、さらに
実際に平鍋を使った桃子さんの「平鍋おすすめ簡単レシピ」をご紹介いたします。
本当に簡単で美味しい目から鱗のレシピです。

chapter 1

自家製のパン

お伺いしてまず目に飛び込んだものがこちら。2〜3日に一度焼かれているというプロ顔負けの哲也さんの自家製のパン。パン作りをしてもう10年以上になるそうです。天然酵母で生地はふわふわでした。

chapter 2

居心地良いキッチン

パンの仕込みをしている哲也さんと(離れた横に私が潜んでおります)、対面で一緒にお話しする桃子さん。料理する側との距離が自然と近くなる、会話が弾む明るいキッチン。居心地が良すぎて取材の時間の大半をキッチンで過ごした気がします笑

使い込まれた平鍋

上の画像と右の画像はお使いになっている現役バリバリの平鍋たちです。なぜでしょうか、欠けたり剥げたりしているのにあまり気になりません。飴色になるまで使い込まれていればいるほど、欠けも剥げも良い景色の一部になっています。まっさらの白い平鍋は当然美しいですが、使い込まれた平鍋はまた違った美しさがあります。

お手入れ方法

さてこちらはご紹介いたしますレシピのひとつ「洋風炊き込みご飯」を炊いた後の底の状態です。このようにこびりついた場合は、一晩お湯または水に浸けておいてから翌日こすり洗いしてください。それでも取れないときは、金ダワシでゴシゴシ擦ってしまいましょう。内側だけでなく外側も擦ってOK。擦りあとも後々良い景色となってくれます。

recipe 1

珈琲は自家焙煎の大谷家。平鍋を使った焙煎方法を簡単にご紹介します。

1.コーヒー焙煎

「平鍋(深)φ180」使用

1.まず土鍋を約3分間空焼き
2.生豆をカップに1杯程度入れます
3.強火で約3分、ひたすら混ぜます
4.パチパチとはぜてきたら中火にして
 約15分ほどひたすら混ぜます
5.バットに移して冷まします
6.冷めたらザルに入れてカスをとばして完成です

まぜまぜ用のヘラは土鍋の底の角度にピッタリ合うように富井貴志さんに作ってもらったものだそう

recipe 1

思っている以上にお手軽に焙煎できちゃうんですね。煎り具合はその都度飲んで自分好みを見つければ良し。これなら自分にもできるかも!

chapter 2

2.とっても簡単!洋風炊き込みご飯

大谷家定番メニューのひとつがこちらの「洋風炊き込みご飯」。炒めて炊くだけなのにとっても美味しいんです!あさりはお好みの魚介類に変更してもOK。素材の旨味がしっかり出るので、味付けは塩胡椒のみ!分量は食べる人数や平鍋のサイズに合わせて自分なりに調整して大丈夫。

「平鍋(並)φ270」使用

《材料》
・パプリカ ・人参 ・しめじ ・セロリ ・玉ねぎ
・ローリエ
・にんにく(みじん切り)
・鶏肉(塩胡椒で下味をつけておく)
・お米3カップ
・水2カップ
・トマト(生のトマト)
・あさり
(イカや白身魚などお好きな魚介に変えてもOK)

※生のトマトを使うのがポイント。
 トマトから良いお出汁と風味が出ます♪
※野菜、鶏肉は一口サイズ、トマトは粗みじん切り

1.平鍋を火にかけオリーブオイルをたっぷりとひき、にんにくを炒めます。にんにくがチリチリして香りが立ったら、玉ねぎ、セロリを入れて炒め、玉ねぎが半透明になったらお米を入れ、塩・胡椒を軽くふって炒めます。

2.次に鶏肉、パプリカ、人参、トマト、ローリエを入れ炒め合わせます。

3.水2カップを入れ軽く混ぜ合わせたら、しめじ、あさりをのせて蓋をします。

chapter 2

上から見るとこんな感じ。もうすでに美味しそうです。ちなみに蓋はお手持ちのものでOK。平鍋と同じサイズの蓋であればピタリとはまります。

4.初めは強火。ぷくぷくと沸騰したら弱火にして20〜30分。水分がなくなってチリチリと音がしたら炊けたサインなので炊く時間は様子をみながらがポイント。

5.炊けたら火を止めて15分程度蒸らせば完成です。
炒めて炊くだけ手間要らず、しかもこのまま食卓に出せちゃう!忙しいお母さんの強い味方な一品です。

chapter 2

3.みんな大好き!鶏肉のトマト煮

こちらも大谷家定番メニュー「鶏肉のトマト煮」です。パンはもちろん、白いご飯にも相性抜群なこちらのメニューも基本は炒めて煮込むだけというお手軽な一品。野菜は季節に合わせて旬のものに変更してもOK。夏は茄子を入れたり冬はカボチャを入れても美味しいそうです♪ 炊き込みご飯同様、分量は食べる人数や平鍋のサイズに合わせて自分なりに調整してOK。

「平鍋(深)φ270」使用

《材料》
・パプリカ ・ピーマン ・ズッキーニ
........ 上記は季節やお好みで変更してOK .........
・玉ねぎ
・ローリエ
・にんにく(みじん切り)
・鶏肉(塩胡椒で下味をつけておく)
・ひよこ豆
・ホールトマト缶 2缶

※野菜はゴロッと大きめに切るのがポイント。
 鶏肉は唐揚げ程度の大きさがベスト。

1.オリーブオイルをひきニンニクを炒めます。にんにくがチリチリして香りが立ったら、玉ねぎを入れ炒めます。炒まったら鶏肉を入れ、軽く焼き色がつく程度に炒めます。

2.野菜を入れ炒め合わせます。ピーマンの緑色とパプリカのオレンジと黄色が食欲をそそりますね。

3.ホールトマトを入れザクザクと潰しながら軽く炒めたら、ひよこ豆を入れ塩胡椒で味を整えます。

chapter 2

4.蓋をしてコトコトと煮込み、鶏肉に火が通ったら出来上がり!本当に簡単で美味しいので皆様ぜひお試しあれ♪

recipe.4

4.ささっともう一品!じゃがいもチーズ

哲也さんがおつまみにともう一品作ってくださいました。じゃがいもにチーズにベーコン、最強の組み合わせですね。もちろんそのままテーブルに出せちゃうので、できたて熱々を食べれる幸せ。ささっと作れちゃうので、今すぐ食べたい!時におすすめの一品です。

「平鍋(並)φ180」使用

・じゃがいも(くし切り)
・ベーコン(ザク切り)
・にんにく(みじん切り)
・とろけるチーズ
・ブルーチーズ
(とろけるチーズだけでもOK)

※じゃがいもは皮付きのままくし切りにしてボウルに入れ、ラップをかけてレンジでチンして火を通しておきます。

1.じゃがいもをチンしている間にベーコンをざく切り、にんにくをみじん切りにしておきます。

2.平鍋を火にかけオリーブオイルをひき、にんにくとベーコンを炒めたらチンしたじゃがいもを入れ炒め合わせます。

3.火を止めてブルーチーズととろけるチーズをのせます。ブルーチーズがない場合はとろけるチーズだけでもOK。

4.チーズはたっぷりのせちゃいましょう。

5.グリルまたはオーブントースターに入れ、表面に焼き色をつけます。

recipe.4

こんがりと焼き色がついたら出来上がりです。チーズ大好きな娘さんたちも大好物だそうです♪

ごちそうさまでした

ご馳走様でした

ご紹介した料理はどれも平鍋ごとテーブルに運んで、大谷家の皆様と一緒にご馳走になりました。
みんなで料理を囲み、ワイワイしながら好きな量を好きなだけよそって食べて
とっても楽しいひとときでした。


寄せ鍋などの鍋料理を食べるような楽しさを
季節を問わず気軽に楽しむことができ
シンプルな形だからこそ和洋中問わず料理が引き立ち
冷めにくいという「土鍋」のメリットと
そのまま食卓に出せる「器」としての機能を兼ね備えた万能な鍋。


かけがえのない「道具」として、きっとあなたの良きパートナーになってくれることと思います。